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RACES ARCHIVE 2015

REPORT

予選レポート

GTNET ADVAN C-WEST GT-Rが、逆襲を誓うポールポジション獲得に!

スーパー耐久シリーズ第4戦の舞台は、大分県のオートポリス。過去3年間、シリーズ最終戦として開催されてきたが、今年は初めて夏に行われることとなった。その予選が7月31日(土)に行われ、ポールポジションは#1 GTNET ADVAN C-WEST GT-RのGAMISAN/星野一樹/吉田広樹組が獲得した。

Aドライバーセッションでは、GAMISANが最速タイムを叩き出す

 阿蘇山中の高地にあるサーキットだけに、多少は涼しいかと思われたものの、そこは南国九州、しかも太陽から近いこともあり、金曜日の専有走行は厳しい暑さの中で行われた。ちなみに、ST-Xクラスにおけるレコードタイムは、13年にGT-Rで記した山野直也の1分47秒089。今回も専有走行は3セッションが行われ、最初のセッションで記録されたトップタイムは#3 ENDLESS ADVAN BMWの峰尾恭輔がマークした51秒323ながら、続く2セッションでは誰もこれを上回れず。時間の経過とともに温度は上昇し続け、どれだけコンディションが以 前とは異なり、今回が厳しかったかを物語っている。

 土曜日の午前中には30分間の計測でフリー走行が行われ、トップタイムをマークしたのは#5 MACH MAKERS GT-Rの青木孝行。ただひとり1分51秒台を切る、50秒981を記録する。しかし、ターゲットタイムはここにはあらず、まだまだ予選で極められることになる。

 その予選だが、Aドライバーのセッションでトップタイムをマークしたのは、#1 GTNET ADVAN C-WEST GT-RのGAMISANだった。最初の計測ラップから1分52秒105をマーク。途中、第2ヘアピン脇にストップした車両があったため、赤旗が出されて10分ほど計測は中断されたが、再開後には51秒805にまで短縮を果たすこととなった。これに続いたのは、#3 ENDLESS ADVAN BMWのYUKE TANIGUCHIで、52秒240を記録した。

 ST-2クラスは#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの大澤学が、2分2秒653でトップ。2番手は#505 GRGランサーEVO Xの田ヶ原章蔵が獲得したが、4秒040と、1秒4も離されていた。ST-3クラスでは#195 岡部自動車ZEROSUN195 Z34の安宅光徳がトップで、2秒861をマーク。#15 岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34の長島正明が3秒814で、これに続くことになった。

 そして、ST-4クラスでは#55 Sun Oasis AUTOFACTORY86のたしろじゅんが、2分5秒479でトップ。これに#93 TAKUMI×UEMATSU×SKR S2000の植松忠雄、#52 埼玉トヨペットGreenBrave86の番場琢、そして#95 孚海國際×SPOON S2000の松井猛敏までが、わずかコンマ5秒差で続くこととなった。13秒台でトップが競われたST-5クラスは、13秒145を記録した#69 BRP★J’S RACINGフィットの大野尊久がトップで、#2 ホンダカーズ野崎with CUSCO & BOMEX FITの山下潤一郎が13秒660で続いている。

ST-2クラスでDAMD MOTUL ED WRX STIが4戦連続で、予選トップに

 15分間のインターバルの後、Bドライバーのセッションがスタートした。開始から間もなく、最速タイムを記したのは#16 REAF REAL ESTATE KiiVA BMWの片岡龍也。1分49秒413は、その後誰にも更新されることはなかった。セッションの後半から走行を開始した、#5 MACH MAKERS GT-Rの青木孝行が49秒582で、そして#1 GTNET ADVAN C-WEST GT-Rの星野一樹が49秒837で肉薄するに留まってはいた。

 その結果、合算タイムでは#1 GTNET ADVAN C-WEST GT-Rがポールポジションを獲得し、2番手は#5 MACH MAKERS GT-Rが獲得。そして連勝を狙う、#3 ENDLESS ADVAN BMWが3番手から決勝レースに挑むこととなった。

 ST-2クラスでは松田晃司が、2分1秒476でトップ。これにより、#59 DAMD MOTUL ED WRX STIは4戦連続でトップとなり、またしても1ポイントを早々と加算することとなった。2番手は松本武士が1秒874で僅差まで迫ったこともあり、#20 RSオガワADVANランサーが躍進を果たした。そして、ST-3クラスでは田中徹が2秒284でトップに立った、#15 岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34が合算でもトップとなり、第2戦以来のクラス最前列スタートとなった。これに続いたのは、#195 岡部自動車ZEROSUN195Z34で、合算タイムではコンマ1秒の差もない僅 差に。3番手は#38 ムータレーシングTWS IS350が獲得。

 ST-4クラスでは中島保典が2分5秒262でトップだった、#95 孚海國際×SPOON S2000が合算でもトップに。連勝に向け、絶好のポジションからスタートが切れることとなった。2番手は#93 TAKUMI×UEMATSU×SKR S2000が、そして3番手は#52 埼玉トヨペットGreenBrave86が獲得。#55 SunOasis AUTOFACTORY86は4番手に留まった。ST-4クラスでは#2 ホンダカーズ野崎with CUSCO &BOMEX FITの山田英二が、12秒478でトップ。#69 BRP★J’S RACINGフィットの梅本淳一が13秒902に留まったこともあり、合算では2番手で、トップを今季初めて明け渡すことに。代わってトップに立ったのは、#2 ホンダカーズ野崎with CUSCO & BOMEX FITだった。


 2日(日)は午前8時にフリー走行が開始。12時50分から決勝レースのスタート進行が開始される予定となっている。今回は3時間レースとして争われる。気になる天候だが、引き続き暑さが厳しいようだが、途中雨の予報も。暑さ対策に加えて、雨具の用意も訪れる方は忘れぬように。

ST-Xクラストップ(ポールポジション)#1 GTNET ADVAN C-WEST GT-R

GAMISAN

「オートポリスは慣れていなかったんですが、どんどん良くなってきて、少し悪いところを修正したら良くなっていきました。トップタイムを出せて良かったです。いちばん前から何とか逃げ切って優勝したいですね。残りの大会、全部勝つ気で行きます!」

星野一樹

「オートポリスのレースは荒れることが多いのですが、S耐はどちらにせよ後半勝負です。最後まで余力を持って、とにかく粘り強く行けば総合力で勝てると思っています。GAMISANが頑張ってくれて1秒台に入れてくれたから、みんな大歓声だった。初めてのコースだったのに走るごとに良くなっていって、 成長を見せてくれたのが嬉しかったし、総合でポールポジションが取れたんで、去年のポジションに戻って来れました。チームの志気も上がると思うので、いい予選だったと思います。残り三つの大会、全部勝ちます!」

ST-2クラストップ #59 DAMD MOTUL ED WRX STI

大澤学

「暑くて、タイヤがグズグズになってしまいコース的にも難しかったんですが、何とかミスしながらも、そこそこのタイムが出ました。とりあえずポールが獲れて良かったです。やっぱりオートポリスはテクニカルコースで、うちのクルマが有利かもしれません。楽なレースにしたいんですが、実際のところそんなに楽にはならないような気もしています」

松田晃司

「クルマの仕上がりにはすごく手応えがあるんですが、いろいろ問題もあって心配です。混戦にならないように、とにかく逃げ続けようと思っています」

ST-3クラストップ #15 岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34

長島正明

「田中徹の予選は僕のしょぼい走りを完璧にリカバリーしてくれた。路面温度が下がっていたけど、徹はこ ないだの富士も含め、着実に進化しています。おかげで何とかポールも獲れたし、決勝もこの調子で、夢はワンツースリーです。15号車の作戦は、僕をいかに使うか、アウト〜インとかね(笑)。うまいところで、自分が足引っ張らなけれ ば、いいところに行けると思います」

田中徹

「ずっと悩んでいたアンダーの強いところが、昨日からだんだん良くなっていって、最後はかなりいい状態になりました。予選はニュータイヤで、まだ若干アンダーステアが強いと思っていたんですが、最初はフロントタイヤに熱が入っていないだけかと思っていたんです。けれども、計測に入る前からリヤタイヤがタレる感じがすごくあって、すぐ行って出たタイムが自分でもビックリしました。3周目にもう一回行ってみたら、その時はもうリヤタイヤはタレていて、そこまで出る感じじゃなかったので、1周目で行けて良かったです。今度は表彰台の真ん中で(笑)」

ST-4クラストップ #95 孚海國際×SPOON S2000

松井猛敏

「僕の予選ですか、よくありがちな勢い余って突っ込み過ぎちゃったというヤツ(笑)。それでも流れのいい時は僕が失敗しても中島くんがリカバリーしてくれました。フリー走行の感触から言ったら路面がすごく悪かったんですよ、それでもいいタイムが出ていたので、5秒前半は行くでしょうと。普通に走って5秒前半に間違いなく行くから、大丈夫だなと言っていたので、そのとおりになって良かったです。この流れはいい流れなので、ミスしないように頑張ります」

中島保典

「まさかの松井さんの予選失敗で(笑)。そこから始まり、何とか。でも、松井さんの感触ではマシンはすごくいい状態だったので、丁寧にタイムを置きにいったら、すごくいいタイムが。瞬間的に今、ポイントリーダーになりましたし、連勝を狙っていきます」

ST-5クラストップ #2 ホンダカーズ野崎with CUSCO & BOMEX FIT

山下潤一郎

「前回は悔しい思いをしましたので、もう勝ち続けるしかないので、3戦とも表彰台の真ん中に立つつもりで、そんなふうに山田さんと話していたんですよ。なので、予選トップになれて良かったです。自分の走りとしては、ちょっと失敗したところがあって、出て行ったところが悪かったので、クリアラップが取れなかったのと、路面温度に対応しきれていなくて、跳ねが出たのが失敗でしたね。悔しいですけど、2番手でトップともコンマ5秒も離れていなかったので、山田さんにすべてを託して。そこでセットアップも換えてもらって、ミラクルラップを出してくれたので、チームとしてはいい方向に進んでいます」

山田英二

「富士ではクルマもクラッシュし、今回も流れ的には良くなかったんですけど、うちのチームのメカさが素晴らしいクルマを作ってくれましたし、スタッフもけっこう大変な状況の中、ここに持ってくるのにものすごく頑張ってくれたので、 いろんな部分で良かったです。嬉しいですね、トップに立てて。クルマは本当に乗りやすいですし、山下くんもいつもよりいい感じで 走ってくれています。ただこのコース、タイヤがきついので、明日のレースマネージメントをどうするか、というのがあるんですが、とはいえ、クラスで一番になれたことは重要なことだと思っています」

 

(はた☆なおゆき)

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