SUPER TAIKYU

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REPORT

予選レポート

ST-4クラスでENDLESS ADVAN 86がPPを奪い、早くもチャンピオン決定!

 スーパー耐久シリーズ第6戦、「TKU スーパー耐久レースinオートポリス」が開催され、11月19日(土)に予選が行われた。霧と雨に見舞われる悪天候の中、ST-4クラスでは元嶋佑弥/小河諒/村田信博組の#13 ENDLESS ADVAN 86がポールポジションを獲得し、1ポイントを加えたことで、決勝を待たずしてチャンピオンが決定した。ST-5クラスでは古宮正信/松田智也/吉本晶哉組の#19 BRP★J’S RACINGホンダカーズ三重北FITがクラスポールを獲得。  なお、その後の天候回復が見込めず、グループ1の予選は行われず、決勝のグリッドはランキング順に並べられることとなった。

気まぐれな天候変化に翻弄された予選

 前回に続き、2レース開催となったスーパー耐久シリーズ。緑がきれいなオートポリスだが、土曜日にはその様子を見ることができなかった。悪天候に見舞われ、多くの時間が霧で覆われてしまったためだ。本来ならば、午前中に15分間2グループに分けてフリー走行が行われる予定だったが、中止になってしまう。

 そして、グループ2の予選が間もなく始まろうという頃、今度は強い雨が降るようになり、開始は10分間遅らされることとなった。予選が始まると、全車一斉にコースイン。いつ雨足が強くなるか、いつ赤旗が出るか分からないからだ。それぞれ早々にアタックを開始する中、#86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86の松井孝允が先頭で走行を開始して、まずはトップに。しかし、最初に逆転したのは#13 ENDLESS ADVAN 86の元嶋佑弥で、さらに上回ってきたのは#55 SunOasisAUTOFACTORY86のたしろじゅん。やがて、たしろと元嶋は2分13秒台に乗せたのに対し、松井は14秒が切れずにいた。

 そのまま予選が続いていたら、また違った結果となっていたかもしれないが、雨こそ病んだものの、強い霧がすっぽりとコースを覆ったばかりかターン8でクラッシュがあり、11分経過時点で赤旗が出されることに。再開されることなく、間もなく終了がアナウンスされた。

 その結果、ST-4クラスでは2分13秒300を記したたしろがトップで、元嶋、松井の順で続き、4番手は#77 CUSCO with Key’s 86の山田英二が獲得。ST-5クラスでは2分20秒248をマークした#19 BRP★J‘S RACINGホンダカーズ三重北FITの古宮正信がトップで、これに続いたのは#17 DXLアラゴスタNOPROデミオSKY-Dの谷川達也。ポイントリーダーの#69 BRP★J’S RACINGホンダカーズ浜松北みきゃんFITの大野尊久は、コースアウトもあって5番手に留まった。

 Bドライバー予選もコース状況の回復を待って、開始が遅らされて当初の予定より25分遅れとされることに。ここでは最初にトップに立ったのが#77 CUSCO with Key’s 86の大嶋和也で、早くも2分12秒台に突入。間もなく#86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86の井口卓人が逆転するも、その間にポジショニングを整えていた大嶋は、2分12秒579をマークして、再びトップに立つことになった。これに続いたのは#13 ENDLESS ADVAN 86の小河諒で、井口は3番手に後退。

 その直後にまたもやターン8で接触があり、ボディパーツが散乱していたことから、また赤旗が出され、7分間を残していたが、やはり終了となった。

 合算タイムでは#13 ENDLESS ADVAN 86がトップに立ち、1ポイント獲得なったことで、決勝を前にしてチャンピオンが決定。2番手は小野田貴俊がBグループ予選の4番手だった、#55 SunOasisAUTOFACTORY 86が獲得し、3番手は#77 CUSCO with Key’s 86が獲得し、王座獲得ならなかった#86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86は4番手に甘んじた。


 一方、ST-5クラスではBドライバー予選でも、#69 BRP★J’S RACINGホンダカーズ三重北FITの松田智也が2分18秒927をマークしてトップに立ったことから、今季初のクラスポールが決定。2番手には井尻薫がセッション5番手ながら、谷川の貯金が効いた#17 DXLアラゴスタNOPROデミオSKY-Dが獲得し、3番手は武地孝幸と地元ドライバー大塚隆一郎がアタックを担当した#66 odula MAZDAデミオ15MB。このセッションでは梅本淳一が3番手だったものの、合算では#19 BRP★J’S RACINGホンダカーズ浜松北みきゃんFITは、4番手から決勝レースに挑むことになった。

 なお、グループ1だが予選は改めて行われるのではなく、ここまでのランキング順でクラスごと並べられることとなり、また決勝レースのスタート進行の開始と併せて10分間のフリー走行が追加されることとなった。

グループ2ポールポジション(ST-4クラストップ)#13 ENDLESS ADVAN 86

元嶋佑弥

「1周もクリアラップが取れなくて、すごくイライラしながら走っていて。フラストレーションたまる予選だったんですが、結果としてたぶん他のチームも一緒でしょうし、こんなダンプコンディションの中でクルマは速かったので、終わり良ければいいんですかね」 「チャンピオンが獲れて、嬉しいです。今年は……、こんな激戦のクラスだと思わなかったし、常にギリギリの戦いで、相手も強敵だったので、すごい、胃が痛くなるようなレースが多かったんですけど、だからこそ喜びも大きいですし、本当にチームと、この体制を作ってくださった方々に感謝しています。ありがとうございました」

小河諒

「予選を大嶋くんに負けちゃったのが悔しいです。ピットの位置的にポジションが悪くて、正直クリアラップがほとんどない状態で。ただ、路面もどんどん良くなって太陽も途中から出てきたので、とにかくずっとプッシュしようと思って走って、最後の周ようやく、一回しか引っかからなかったので、出たという感じでした。クルマのポテンシャル的にはもうちょっと上が見えていたので、そこを引き出せなかったのは自分の力が不足していたと、正直思いますけど。Aドライバーの元嶋も2番手に来てくれて、決勝をいいところからスタートできるんで、決勝も油断しないで、しっかり勝っていきたいと思います」
「一昨年、この86プロジェクトの2年目にも乗せてもらって、今年もう1回、去年2位だったから今年はチャンピオンを獲ろうということで、また呼んでもらえて。乗るところ以外でチームをまとめたり、ドライバーの気持ちを盛り上げたり、作戦はエンジニアと考えているんですけど、どういうふうにしていこうと自分でも積極的に意見を出して、村田さんと一緒に考えながらやっていけたのが良かったですね。シリーズで勝てた要因としては、元嶋がいてくれて、けっこう明るい性格でチームに元気と速さを注入してくれて、僕らは流れを閉ざさないようにして、1年間常に優勝争いできたのが良かったですね。クルマももちろんよかったですし、あとはピットも早かったんで、いろいろな要素があって、今年はシリーズをリードできたので、良かったと思います」

村田信博

「86プロジェクトを始めて4年目、ようやくチャンピオンが獲れました! これまではAドライバーの僕がだらしなくて、若いふたりに負担をかけていたんですけど、今回はAドライバーを元嶋に代わってもらって、ふたりの合算でポール、そしてチャンピオンが獲れて、本当に誇りに思います。今までチームやって来て、すごくみんなうまく、仲良くというか勝つために集まったような感じなので感謝しています、この環境で走れたことを。ありがとうございました」

ST-5クラストップ #19 BRP★J’S RACINGホンダカーズ三重北FIT

古宮正信

「雨でコンディションがどう変わるか分からないので、いつ赤旗が出るか分からないので、ちょっとタイムを押さえていこうと、最初からどんどん行っていました。同じチームのクルマもあったんですが、ちょっと間隔を開けて走っていました。お互いフェアな感じで。タイトルの権利は残っていますが、うちはもう優勝しかないので、優勝して他のクルマの成績を待つという感じなので、行くだけ行くという感じですね」

松田智也

「雨の中でいろいろ、赤旗とかあるかな、と思って早めにアタックを、ずっとかけていたんですけど、昨日、一昨日とクルマのセットも良く、今日は気持ち良く走れたという感じです。まだまだチャンピオンの可能性は残されているので、獲れるように頑張ります」

 

(はた☆なおゆき)

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