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REPORT

TESTDAY レポート

開幕前のテストで、#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rがトップに!

3台が出走したST-Xクラスは、GT-R勢が上位を独占

 スーパー耐久シリーズの公式テストが、3月6日(日)にツインリンクもてぎで開催された。当初、天気予報で雨模様と伝えられていたが、当日が近づくにつれて好転。むしろ、3月上旬とは思えぬほどの陽気の中でテストが行われた。今年でスーパー耐久は25周年を迎えるが、その節目の年の年間エントリーは、なんと65台にまで増加! そのうちテストに参加したのは43台だが、これだけでもピットは大賑わいだったのに、実際に65台すべてがグリッドに並んだならば、かなり壮観であるのは間違いない。

 13時からのテストを前に、グリッドウォークとオープンピットを実施。それだけでもファンは大喜びの様子だったが、さらに走行開始とスタート練習も併せて行ったため、より興奮は絶好調に。その雰囲気をまるで感じ取ったかのように、最初の計測ラップから、内田優大/藤井誠暢/平峰一貴組の#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rが1分52秒662を記録し、その2周後には52秒202を記す。

 途中二回の赤旗中断があり、再開後にそのつど藤井がタイムアップに成功。1分51秒935をマークした後、ラスト15分で51秒638ととどめの一発を放つこととなった。新車に改められたこともあり、ボディは純白のままながら、スピードで存在感を示した格好だ。これに続いたのは、白井剛/星野一樹/藤波清斗組の#5 MACH MAKERS GTNET GT-R。星野が終了間際に意地を見せて、52秒216、52秒085と好タイムを連発、藤井にコンマ4秒差にまで肉薄した。

 ST-Xクラスでもう一台参加していた、# 8 ARN SLS AMG GT3は永井宏明と佐々木孝太、白石勇樹がドライブ。なお、今回のテストには参加しなかったが、チャンピオンチームのENDLESS SPORTSはYUKE TANIGUCHIと峰尾恭輔、山内英輝のトリオでGT-Rを走らせることが決定している。

ST-2クラスでは4連覇目論む#59 DAMD MOTUL ED WRX STIが好発進

 ST-1クラスは一台のみが参加。星野敏/荒聖治組の#777 D’station 991がST-Xクラス以外では唯一2分を切って、総合でもしっかり4番手につけた。

そして総合5番手は、もちろんST-2クラスのトップ。#59 DAMD MOTUL ED WRX STIを駆る大澤学が、2番手につけた#6 新菱オートDIXCEL エボXの冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組をコンマ2秒差で従えた。今年の大澤のパートナーは、後藤比東至に代わり、メンテナンスも変更。それでも4連覇に向けて幸先のいいスタートが切られた。

 ST-3クラスでは、レクサスRC350勢が上位を独占。#62 DENSO Le Beausset RC350を駆る嵯峨宏紀がトップタイムをマークした。嵯峨のパートナーは引き続き中山雄一と山下健太、さらにFIA-F4も戦う平木湧也も加えられることとなった。2番手は#34 assetテクノRC350。この日は前嶋秀司と佐々木雅弘が従来どおりコンビを組んだが、チームは2台体制を予定しており、分乗する可能性もあるという。連覇を目論む#15 岡部自動車Z34は3番手。今年も長島正明と田中徹、田中哲也のトリオで挑み、長時間のレースでは山崎学が加わることとなっている。

 ST-4クラスでは、もてぎと相性抜群のインテグラが上位を独占。なお、リザルトでは#12RIKU(シビックFD2)がトップとなっているが、これは「トランスポンダーを積み忘れた時に、何故か計測された謎のタイム」と関係者が語っていることもあり、当レポートでは訂正させていただく。その結果、開幕戦を3年連続で制している、#58 ウインマックステインワコーズDC5☆KRPの小林康一/塩谷烈州/蘇武善和/ピストン西沢組がトップで、これに#48 DIJONエンドレスワコーズNILLS DC5の猪俣京介/高森博士組が続いた。昨年のチャンピオンカー、#52 埼玉トヨペットGreen Brave 86を引き継いだ脇阪寿一は、走行中にボンネットが開いてしまうアクシデントに見舞われた。「ビックリした〜。象が飛んで来たかと思いました(笑)」と脇阪。シリーズ初フル参戦で、いきなりの洗礼を受けた格好だ。

 そしてST-5クラスでは、新規参戦の#4 THE BRIDE FITを駆る、芝谷純三/見並秀文/伊藤俊哉組がトップ。これに昨年、スポット参戦のある#11隈元建設×BSR WM☆Vitzの松尾充晃/三木孝浩組が続いた。ちなみに今回は参加しなかったが、チャンピオンチームの#69 BRP★J’S RACINGフィットは、大野尊久/梅本淳一/窪田俊浩組で挑むこととなっている。

ST-Xクラストップ #24スリーボンド日産自動車大学校GT-R

藤井誠暢

「新しくなったパートナーふたりの慣熟がメインでしたから、自分が基準で走って、ふたりに走ってもらうという感じでした。そんなにセットアップはしていないし、クリアが取れないので、タイム的には今ひとつでしたけど、仕上がりは悪くないという印象です。この大学校のプログラムは、今年で5年目の重要なシーズンなので、きっちり強さを見せて、今年は確実に結果を残したいと思います。近藤(真彦)監督も今シーズンに向けてすごく気合いが入っていて、新車を投入しているぐらいなので、期待に応えられるように、集大成だと思って頑張ります。」

ST-1クラストップ #777 D’station 991

荒聖治

「普段はミシュランタイヤを履いているカップカーなので、ヨコハマのS耐用タイヤを履くのは初めて。そのバランス取りとかセットアップ、ロングディスタンス用のブレーキもを試したりして走りました。感触としては、さすがポルシェ。割と自然な乗り味にし上がってきました。目標としては、クラス優勝を何が何でも狙うというのではなく、ふたりで楽しく安定して安全に走って、できるだけGT3勢の間に食い込んでいければなぁ、モチベーションで1年間、戦っていこうと思っています。5時間も9時間も、たぶんふたりだけで走ります(笑)。」

ST-2クラストップ #59 DAMD MOTUL ED WRX STI

大澤学

「ひとまずはクルマが去年と変わっていないけれど、去年と同等のフィーリングを得られたし、トップタイムも出せたので、まぁまぁテストとしては上出来だったと思います。あとは、後藤さんとふたりでやっていくので、お互いのレベルアップを目標にしていこうと。連覇はもちろん、開幕戦から視野に入れていきたいと思います。去年までのスタッフは一新して、今年からターマック・プロに頼むことにしましたが、昔からのつき合いのある、気心の知れた仲間なので、まったく心配はありません。」

ST-3クラストップ #62 DENSO Le Beausset RC350

嵯峨宏紀

「我々ル・ボーセモータースポーツの地元コースということで、テストも冬の間にしているので、こういう形で合同テストをトップで終われました。特に今回は開幕戦がロングレースになので、それをメインにしたセットを入れていて、その中でタイムがたまたま出たという感じなんですけど、感触としては悪くないですね。今年はチャンピオンを狙いたいですけど、まわりも簡単に勝たせてくれるほど甘いカテゴリーだと思っていないし、僕らもやっぱり気を引き締めて、一回でも多く勝てるように、頑張っていきたいと思います。」

ST-4クラストップ #58 ウインマックステインワコーズDC5☆KRP

小林康一

「もてぎでは開幕3連勝をしている、すごくウチにとって相性のいいコースなんですよ。インテグラで唯一得意とするコースですからね(笑)。セッティングは見直しをして、タイムをちょっとずつ詰めていく感じで、いい感じで仕上がってくれました。だから4連勝に向けて頑張ります。とりあえず、その後は一歩一歩確実に、ここは必ず落とさないようにと考えています。」

ST-5クラストップ #4 THE BRIDE FIT

芝谷純三

「今シーズンは初S耐で、初チーム(参戦)になるんですけど、フィット1.5チャレンジカップの、鈴鹿の初年度と2年目のチャンピオンがいますので、一歩ずつ勝利を重ねていきたいと思います。テストの感触としては非常に良かったんですが、初年度のチームなので、しょうもないミスのないように、心掛けていきたいと思います。」

 

(文章 / 写真:はた☆なおゆき)

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