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決勝レポート 第2レース
第2レースは#1 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3が優勝飾る
鈴鹿サーキットが舞台のスーパー耐久シリーズ第6戦は、初めての40分3レース開催。その第2レースが9月22日(日)の午前中に行われた。ポールポジションからスタートした#81 GTNET ADVAN NISSAN GT-Rの青木孝行は、逃げ切りを許されず。逆転で優勝を飾ったのは、#28 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3の片岡龍也。また、ST-5クラスで2位の#19 BRP☆HYPER ECU C72制動屋J’Sフィットが、早くもチャンピオンを獲得した。
レース巧者・片岡が大いに魅せた。ワンチャンスを逃さず逆転に成功
ST-1クラスの#9 Faust Racing BMW Z4は総合でも6位に!
予選、第1レースが行われた土曜日同様、日曜日も好天に恵まれてコンディションは上々。訪れたファンには、まさに絶好のレース観戦日和となっていた。第2レースのスタート進行開始は9時30分から。その15分後にはフォーメイションラップが開始された。その最中、またしてもアクシデントが。なんとST-2クラスでランキングのトップ、大澤学がドライブする#59 STURM MOTUL EDインプレッサが白煙を噴き上げ、ダンロップコーナー立ち上がりでストップしてしまったのだ。オイル処理のため、またしてもフォーメイションラップは2周に。
シグナルが青く灯ると、猛然とダッシュをかけたのが#81 GTNET ADVAN NISSAN GT-Rの青木孝行。背後に続く#8もり山R8 LMS ultraからあげの荒聖治の虚をつく形となり、オープニングの1周だけで青木は2秒4のリードを奪う。その荒には2台のPETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3が#28片岡龍也、#1メルビン・モーの順で続き、いつでも抜かんばかりの勢い。3周目の1コーナーで片岡は前に出て、続いて青木との差も徐々に詰めていく。
しばらくは青木の背後でプレッシャーをかけ続けていた片岡ながら、しっかりと隙を捕らえたのが12周目。110Rで並んだ後、ヘアピンの立ち上がりで完全に前に。その後は徐々に差を広げていく展開で、#28 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3が優勝を飾ることとなった。
第1レースではST-2クラス勢の先行を許したST-1クラスの#9 Faust Racing BMW Z4ながら、不安を抱えていたエンジンを交換することで、本来のスピードを取り戻すことに。常に単独での走行だったが、佐藤茂が最後まで危なげない走りを見せ、GT3クラスに2台のリタイアがあったことから、総合でも6位でのフィニッシュを果たしている。
ST-2クラスは、#20 RSオガワADVANランサーが連勝でランキングでもトップに
#15 岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34が、久々にST-3クラスを制す
ターボのオイルシールが損傷し、漏れたオイルから引火した#59 STURM MOTUL EDインプレッサがリタイアを喫したこともあり、労せずしてST-2クラスのトップに立ったのは、#6 新菱オート☆DIXCELエボIXの白坂卓也だった。そして、これを追いかけることとなったのは、もちろん#20 RSオガワADVANランサーの阪口良平。オープニングラップには間に2台のST-3クラス勢を挟んでいたが、これを抜き続けて3周目には阪口が白坂のすぐ背後に。
第1レースの優勝で勢いに乗る阪口が、白坂を仕留めるのは時間の問題。4周目には逆転を果たし、そのまま逃げ切りに成功。これにより、#20 RSオガワADVANランサーはランキングでもついにトップに躍り出ることとなった。
そして、ST-3クラスでは予選トップだった、#34 assetテクノZ34を駆る前嶋秀司のリードからレースは開始されるも、そのまま逃げ切ることは許されず。#15岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34の田中哲也、そしてすでにチャンピオンを決めている#80 PETRONAS TWS GS350の吉本大樹がぴたりと食らいついて離れず。特に田中の前嶋に対するチャージは激しく、6周目のスプーンで接触。この時は順位変動がなかったものの、どうやら#34 assetテクノZ34のアライメントが狂ってしまったよう。ペースの挙げられなくなった前嶋は、8周目に田中の先行を許し、11周目には吉本にも。今度は#14岡部自動車KYOSHIN計測Z33の伊橋勲に迫られた後、13周目のスプーンで接触し、順位を落としてしまう。
そんな後続のバトルを尻目に、田中は逃げ切りを果たし、#15岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34が久々の優勝を飾ることとなった。2位は#80 PETRONAS TWS GS350の吉本が獲得。
ST-4クラスは#41 TRACY SPORTS ings S2000が連勝、チャンピオンがまた近づいた
ST-5クラスでは、2位でゴールの#19 BRP☆HYPER ECU C72制動屋J’Sフィットが王座に
ST-4クラスでは第1レースに引き続き、#41 TRACY SPORTS ings S2000の快進撃が繰り広げられた。植松忠雄が最初から最後までトップを譲らず、連勝を達成。5番手から徐々に順位を上げてきた、#48 DIJON IS WAKO’S ED DC5の太田侑弥が終盤に接近するも、プレッシャーをかけるまでには至らなかった。
そして、ST-5クラスでは#19 BRP☆HYPER ECU C72制動屋J’Sフィットの奥村浩一、#36エンドレスアドバントラストヴィッツの井尻薫によって、激しいシーソーゲームが繰り広げられた。何度も順位を入れ替え合うも、それは序盤までのことだった。なかなか中盤までは逃げ切ることが許されたなかった井尻ながら、終盤にはじわりじわりと差を広げていく。
#36エンドレスアドバントラストヴィッツが久々の優勝も飾るも、#19 BRP☆HYPER ECU C72制動屋J’Sフィットも2位につけたことにより、ついに差は31ポイントに。その結果、最終戦どころか第3レースも待たずして、悲願のチャンピオンを獲得することとなった。
総合優勝/GT3クラス優勝:#28 PETRONAS SYNTIUM SLS AMG GT3
片岡龍也
「とりあえず、自身の連勝記録は維持できたし、あとは昨日、開いたポイント差がまた詰まったんで、3レースをファリークに頑張ってもらえれば、最終戦のオートポリスが面白い感じになると思います。これでまた(1号車と)10ポイント差になったんで。直線はGT-Rの方がちょっと速いんですが、タイヤがだんだんつらくなってきてて、トラクションがかからなくなってきたんで、そのトラクションの差が一番大きく出るデグ2(デグナーふたつ目)の立ち上がりで、ある程度もう狙っていて。で、チャンスが来た時に一回で決まったんで、まぁ良かったかな、と。ずっとあおって、タイヤを消耗させてあげました(笑)」
総合6位/ST-1クラス優勝:#9 Faust Racing BMW Z4
佐藤茂
「今日はもうエンジンの心配なく、30時間使った古いエンジンなんですけど、それがかえって安心感があって。まったくトラブルなく快調に、ひとり旅を楽しみました。前も後ろもいなくて(苦笑)。ST-2クラスがやたら速くて、最初どうなるかと思っていましたが、ちゃんと離れることができたんで。堀さんの時はST-2クラスに挟まれて大変だったみたいですが。今回は安心して見てもらえたんじゃないでしょうか」
総合7位/ST-2クラス優勝:#20 RSオガワADVANランサー
阪口良平
「このレースでは予選が今ひとつだったから、スタートの段階でST-3クラスも前にいたし。思いのほかST-3クラスが直線速くて……。だけど、6号車の後ろにすぐつくことができて、見ていたら失敗しまくっていて、白坂(卓也)が! それだったらシケインかな、と思って刺したんですが、ストレートはこっちの方が少し遅かったみたいで、ついて来られて、バックマーカーのおかげで離せたという感じです。僕はミスしていないけど、彼がミスしていなければ接戦になっていたかもしれません。59号車がリタイアして、ランキングも変わったみたいですけど気にせず、残りのレースもしっかりポイントを稼いでいきたいと思います」
総合9位/ST-3クラス優勝:#15岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34
田中哲也
「GTでも何でもそうですけど、やっぱりバトルがいちばん楽しいですね! 苦しいけど、楽しいですね。クルマの速さはあんまり関係ないというか、とにかくバトルができて、多少接触はあったけれど、大した接触じゃなかったし、楽しかったですね。Z34では初めて優勝ですし、普段のライバルと競り勝てたっていうのは、メカニックさんたちも悔しい思いをしていたと思うので、ちょっと嬉しかった。GTも優勝した時は僕がスタートというパターンが多かったから、チェッカーフラッグを優勝で受けたのも久しぶりなんでね!」
総合18位/ST-4クラス優勝:#41 TRACY SPORTS ings S2000
植松忠雄
「逃げ切りました。おかしいですね、ぶっちぎるはずだったのに(笑)。インテグラが思ったよりも速くて、ビックリしました。これでチャンピオンにも王手がかけられたと思います。あとは第3レースの(長野)賢也に任せることにして、やれることはすべてやってきたんでね。だけど、追われるのって面白いですね。このスプリントって刺激があっていいと思うんですよ、見ている方も楽しいと思うし、レース観戦初心者の方にも分かりやすいじゃないですか。やっている側も最初から飛ばすんで、楽しいです!」
総合31位/ST-5クラス優勝:#36エンドレスアドバントラストヴィッツ
井尻薫
「暑さとの戦いでした。パワーがないから窓開けると、その瞬間失速しちゃうんで。頑張っていましたけど、まぁ暑かったですね。クルマ的には速いところと、遅いところがはっきりしていて、コーナーですよね、130Rがうちは特に速かったんで、狙いどころをそこに決めて、シケインの内側入って全部抜いていったんですけども。そこしか抜きどころ、なかった感じですね。あとは混乱の時にバタバタっと前に行けたんで。引き離してからは楽だったんですが、そこに行くまでがスリップストリームが効くんで。今回は運もありましたね」
(はた☆なおゆき)
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