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Gr-2 決勝レポート
ENDLESS ADVAN 86が今シーズン負け知らず、SUGOでは3年連続優勝飾る!
スーパー耐久シリーズ第2戦がスポーツランドSUGOを舞台に、予選と第2グループの決勝レースが5月14日(土)に開催された。ST-4クラスでは村田信博/小河諒/元嶋佑弥組の#13 ENDLESS ADVAN 86が開幕2連勝を飾り、ST-5クラスでは村上博幸/筒井克彦組の#88 村上モータースMAZDAロードスターNDが初優勝を飾っている。
第2戦はグループ1(ST-X、1~3クラス)とグループ2(ST-4、5クラス)を完全に分けての開催となり、土曜日の午前中に予選が、そして午後からグループ2の決勝レースが行われた。ST-4クラスでは、村田/小河/元嶋組の#13 ENDLESS ADVAN 86が、松井孝允/井口卓人/蒲生尚弥組の#86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86を、コンマ060秒差で抑えてポールポジションを獲得した。「ポールが獲れたのは嬉しいです! クラス全体でのトップタイムではなかったので、ちょっと悔いは残りますけど、レースはチーム一丸となって頑張ります」と小河。
一方、ST-5クラスでは金曜日の専有走行でもトップだった、村上/筒井組の#88 村上モータースMAZDAロードスターNDが予選でもトップ。「このコースとは特性があっていたので、タイムは出たのですが、正直まだまだ新型車なので、信頼性には不安があるので、まずは完走を目指します」と村上。2番手は遠藤光博/原田健太/桝本隆介組の#92 ホンダカーズ桶川VBOXセキショウFitが獲得したが、合算タイムでは1秒も引き離されていた。
予選終了から5時間足らずで、決勝レースのスタート進行が行われ、スーパー耐久では初めて8分間のウォームアップを実施。いったんピットに戻された後、予選でクラッシュした1台を除く、35台のマシンがスターティンググリッドに並べられることとなった。午前中は青空も見えていたものの、この頃には上空に雲も。ただし、雨の心配はなさそうだ。
1周のローリングラップの後、グリーンシグナルの点灯とともにレースが開始。1コーナーにトップで飛び込んだのは#86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86の松井孝允で、そのままレースをリードしていくが、違反スタートとの判定により、10周目にドライビングスルーペナルティを行わなければならず、9番手にまで順位を落としてしまう。これでトップに立ったのは#13 ENDLESS ADVAN 86の村田。後方で#55 Sun Oasisネッツトヨタ東埼玉86の小野田貴俊と#27 D’station FINA BRZの伊橋勲が激しく争う間に、差を広げていくこととなった。28周目に村田から小河に交代すると、小野田はトップを35周目までキープ。さらに#55 Sun Oasisネッツトヨタ東埼玉86は、続く伊藤毅を5周のショートスティントに留め、たしろじゅんが残りの周回すべて走ることとなった。
レース中盤を盛り上げたのは、#100 アミューズSPV 86の織戸学、#95 SPOONリジカラS2000の松井猛敏によるトップ争いだった。ともにドライバー交代を遅らせたためながら、52周目に織戸をかわした松井猛敏は、そのままレースのほぼ折り返しまで、実に66周目まで走行。第2スティントを担当した市嶋樹はわずか2周という荒業で、中島保典と交代する。その間に2番手にまで順位を戻していた、#13 ENDLESS ADVAN 86は2周に渡ってトップを走ったところで、69周目に元嶋へ。これでトップに#52 埼玉トヨペットGreen Brave 86の脇阪薫一がトップに立ち、81周目に脇阪寿一へバトンを託すこととなった。
脇阪寿一はトップこそキープできなかったものの、2番手を走行。背後には#86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86の蒲生尚弥、そして#55 Sun Oasisネッツトヨタ東埼玉86の蒲生が。この3台による激しいバトルは、レース終盤のハイライトともなった。一方、その間に#13 ENDLESS ADVAN 86の元嶋は逃げの構えに、すでに入っていた。三つ巴の2番手争いは、100周を過ぎても続き、それぞれがけん制、ガードを固め続けていたが、102周目にたしろが蒲生を抜いて、その勢いで次の周には脇阪寿一をもパス。何とか表彰台に上がりたかった脇阪寿一ながら「タイヤ無交換だったから仕方ない」と110周目には蒲生にも抜かれていた。
その間に難なく逃げ切りを果たした、ENDLESS ADVAN 86が開幕2連勝。悲願の王座獲得に向けて、また一歩前進を果たすこととなった。2位はたしろが実に72周を走り抜いた#55 Sun Oasisネッツトヨタ東埼玉86で、#86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86が3位。植松忠雄/井出有治組の#41 TAKUMI×HERO’S SSR ings S2000が5位で、#95 SPOONリジカラS2000は6位だった。
ST-5クラスでは、#88 村上モータースMAZDAロードスターNDが完璧なレース展開を見せていた。村上が序盤からレースをリードし、ライバルを一切寄せつけず。トップを明け渡したのはドライバー交代直後のみで、第2スティントを担当する筒井が大量のマージンを築き上げる。最終スティントを再び村上が担当した時、前にいるのは#4 THE BRIDE FITの相原誠司郎だけだったが、「次の周に入れる予定でした」と見並秀文。78周目にガス欠で、無念のリタイアを喫することとなる。
これで#88 村上モータースMAZDAロードスターNDが再びトップに立ち、#69 BRP★J’S RACINGホンダカーズ浜松北みきゃんFITの梅本淳一が2番手に浮上。じわりじわりと差を詰めていたものの、「SCが入れば、そのまま行けたんですが」とラスト8周で給油を強いられ、大逆襲はならず。「どうにもSUGOとは相性が悪くて……」と語るも、大野尊久と窪田俊浩とともに表彰台に上がり、ランキングのトップを死守することとなった。
トップチェッカーの#88村上モータースロードスターNDは、これが嬉しい初優勝。3位は#92ホンダカーズ桶川VBOXセキショウFitの遠藤/原田/桝本組が獲得した。
総合優勝/ST-4クラス優勝 #86 ENDLESS ADVAN 86
村田信博
「SUGOは相性のいいコースで、僕は3年連続で勝てました。事前テストではトラブルもいろいろあったんですが、まぁ作戦どおりで、若いふたりがいつもどおりいい仕事をしてくれました。チームもすごくいいムードで来ているので、これからも勝ち続けていけたらいいですね」
小河諒
「SUGOで僕は初年度と今年、2回優勝しています、去年は僕、乗っていないので。山路(慎一)さんが亡くなった時にここにいて、その時に初優勝したんですよ、S耐で。帰ったら山路さんが亡くなったのを知ったので、今回どうしてもSUGOは勝ちたいな、と思っていたのと、元嶋が九州出身で、熊本で地震があって家族も被災してつらいと思うのに一生懸命戦ってくれてペースも良かったので、僕も熊本の人たちに少しでも元気を与えたいと思って頑張りました」
元嶋佑弥
「本当に村田さんと諒くんがいいクルマを作ってくれて、チームもクルマをすごくいい状態にしてくれたので、僕はこのチームで乗ることぐらいしかやっていないんですけど。最後はペース落とせって言われて、僕としては落としているつもりでも、タイムが出ちゃうほどレースに強いクルマって乗っていて楽だな、と思いました。今のところはこのクラスで負け知らずですが、他のところが絶対に上がってくると思うので、全然油断はできないので。もっと上を見ていかないとすぐ追いつかれちゃうと思うので、僕らももっと向上心を持って頑張りたいと思います。あ、実家は北九州なので、避難しているほどではないんですけどね」
ST-5クラス優勝 #88 村上モータースMAZDAロードスターND
村上博幸
「シーズン前からテストしてきたことが、やっと実りました。最後は燃料がもう厳しかったんですよ、それでペースを落とさざるを得ず、前半のマージンを使った感じだったんですが。それでも、しっかり筒井選手がマージンを作ってくれたおかげで逃げ切れました。前の型はST-4クラスだったので、なかなか勝負するのが厳しかった中で続けてきたのが、ここで実ったので、本当にロードスターのファンの皆さんに喜んでもらえると思うし、みんなに支えてもらってここに来られたので、本当に感謝しています」
筒井克彦
「しばらく優勝から遠ざかっていたので、本当に久しぶりで。でも、クルマのポテンシャルをちゃんと引き出せば、勝てると思っていたので、何事もなく本当に良かったです。2013年の富士以来ですかね、優勝は。昔は勝ってばかりいたのに(笑)。このまま行けるかどうかは、たぶん得意、不得意があるので、オートポリスとかは優勝狙えると思う一方で、富士とか鈴鹿では厳しいでしょうね。でも、稼げるところでは稼いで、苦手なところではポイントを獲ってという、たぶんそういう展開になると思いますが、何とかフィット勢に割って入りたいと思います」
(はた☆なおゆき)
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