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REPORT

Gr-1 予選レポート

SUGOとの相性抜群のZ34、
岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34がST-3クラスのトップに

 グループ2の予選終了から2時間足らずで、グループ1の予選が開始された。依然としてサーキット上空には、澄み渡った青空が広がっていた。ジェントルマンドライバーが挑むAドライバーセッションは、#3 ENDLESS ADVAN GT-RのYUKE TANIGUCHIで、1分22秒095をマーク。これに#8 ARN SLS AMG GT3の白石勇樹が22秒143、#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rの内田優大が22秒148で続き、トップ3は超僅差。これに#5 Mach MAKERS GTNET GT-Rの白井剛、#25 ケーズフロンティア911 GT3Rの飯田太陽が続く。

 ST-1クラスで孤軍奮闘の#777 D’station Porsche 991は、星野敏が1分26秒586をマークし、総合では10番手に。そして、これに続いたのはST-2クラスのトップ、#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの大澤学で31秒143をマークする。なお、クラス2番手のタイムは#20 RSオガワADVANランサーの下垣和也が記していたものの、ホワイトラインカットのペナルティによってベストタイムが削除され、最下位に後退。繰り上がって#30 RSオガワEVO IXの福山英朗が2番手につけることとなった。

 そして、ST-3クラスでは#15 岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34の長島正明が、1分31秒533をマークしてトップに立ち、#62 DENSO Le Beausset RC350の嵯峨宏紀をコンマ5秒も引き離した。3番手は#14 岡部自動車KYOSHIN195 Z34の小松一臣が獲得し、前回のウィナー#28 MUTA Racing TWS IS350はトップから1秒遅れなかったものの、5番手に甘んじた。

 10分間のインターバルの後、プラチナドライバーたちが挑むBドライバーセッションがスタート。計測開始と同時にコースインした#16 REAF REAL ESTATE KiiVA BMWの片岡龍也は、ライバルの多くがピットで待機する中、一見淡々と、実はハードにコースを攻め込み、早々に1分20秒台に入れてレコードを更新した後、いったんクールダウンを挟んで20秒723に叩き込み、だめ押しに成功する。これをターゲットタイムとするが、誰も更新を許されず。#70 J-FLY Racing R8 LMS ultraの平中克幸が20秒809、#89 HubAuto Ferrari 488GT3の吉本大樹が20秒870で肉薄するのが精いっぱいだった。

 その結果、合算タイムでは藤井誠暢が1分21秒293を出し、4番手だった#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rが今季初のポールポジションを獲得。ふたりともトップではなかったにもかかわらず、この結果はスーパー耐久ならではのマジックというか、奥深さというか。2番手は峰尾恭輔が8番手だった#3 ENDLESS ADVAN GT-R、3番手は佐々木孝太が7番手だった#8 ARN SLS AMG GT3とあって、Aドライバーの活躍こそが好グリッドを得るための最大の要素だということが、改めて明らかになった。

 ST-1クラスでは#777 D’station Porsche 991の荒聖治が1分25秒238をマーク。そして、これに続くタイム、30秒793をマークしたのはST-3クラスの阪口良平だった。しかしながら、#15 岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34の田中徹も30秒848で肉薄したことから、合算タイムではトップを奪うことに。#38 MUTA Racing TWS IS350は2戦連続のトップならず、クラス2番手に。このセッション3番手だったのは#62 DENSO Le Beausset RC350の中山雄一で、合算タイムでも3番手となった。

 そしてST-2クラスでは#6 新菱オートDIXCELエボXの菊地靖が1分30秒802でトップにつけて、2番手は#20 RSオガワADVANランサーの松本武士で31秒072。そして、3番手でようやく#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの後藤比東至が現れるも、31秒429でトップからはコンマ6秒差に留めたことから、合算タイムではトップにつけることとなった。2番手は#6 新菱オートDIXCELエボXが獲得。

ポールポジション(ST-Xクラストップ)#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-R

内田優大

「ちょっと反省点があって、昨日の練習で詰め切ったんですが、一晩寝て考え過ぎてしまって(笑)。藤井さんの走りをビデオでチェックして、あとこことここを詰めればいい、そこを考え過ぎてしまったら、ちょっと行き過ぎてしまって、逆にタイムが伸び悩んでしまいました。昨日のタイムが出ていれば、全然良かったんですけど、そういった意味ではミスりましたね。その反省点をしっかり修正して、やはりミスのないように心掛けていけば、ポールポジションですから表彰台、チーム結束すれば優勝が狙えると思うので、頑張っていきたいと思います」

藤井誠暢

「タイム的には……、ポールは嬉しいですけどね。昨日までは特に決勝中心のメニューでやってきていたんですけど、ニュータイヤを履いてみたらバランス悪くて、予選でビッグチェンジをして方向性を見たんですが、それがいい方向には行っていました。タイム的には合算で1位なんですけど、それは非常に嬉しいし、1点取れたのもすごく大きいし、SUGOは決勝に関して抜けないので、やっぱり最前列からスタートできるのは利点があります。そういった意味では最高のシナリオですし、自分の予選でクルマの方向を思いっきり変えたことが、決勝に関してはものすごくいい方向に行く確認ができたのでけっこう自信あります、前回以上に!」

ST-1クラストップ #777 D’staion Porsche 991

星野敏

「無難に行けたんで、良かったです。目標は25秒台だったんですが、ちょっとクリアラップが獲れなかったんで、諦めちゃいました。決勝は最大の目標が完走なので、たぶん2回スティントを走ると思うんですが、頑張りたいと思います」

荒聖治

「星野選手も速いし、トラフィックに引っかかってしまったのは残念でしたけど、僕はね、いいアタックができました。完璧な走りができました。目標以上のタイムを出すことができました。決勝は表彰台を狙っていきます(笑)。それが大変なんですが、できるだけいいペースで走って、できるだけ上に行きたい。このコース、難しいですから」

ST-2クラストップ #59 DAMD MOTUL ED WRX STI

大澤学

「昨日からちょっとずつセットしてきて、クルマがだいぶ良くなってきTA感触はあったんですけど、ちょっと20号車(RSオガワADVANランサー)が上回ってきたので、まぁ合算で何とか勝てて良かったと思います。この1点は大きいと思いますし。決勝もね、20号車が速いので、ガチンコ勝負になると思いますけど、ふたりで走ってミスなく、優勝を目指していきたいと思います」

後藤比東至

「昨日まではとっても良かったんですけど、予選はプレッシャーがあったのか、場所取りがうまくいかなくて、もう最後の最後にやっとで。また今回もホッとしています。難しいなぁ。決勝はやれることをやるだけ、やれることをやっておけば、きっと結果がついてくると思います」

ST-3クラストップ #15 岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34

長島正明

「クルマがこのサーキットに合っている。レクサス勢は最終コーナー、けっこう苦労しているのにZは踏んで来られるんですよ。もてぎとそんなにクルマは変わっていないですけど、Zはちょっといじるだけで最終コーナーをビュッと走れるんで、それだけだと思います。だから、めちゃくちゃ嬉しいけど、このまま他のサーキットに行ってもポールが獲れると思ったら大間違い。決勝は、やっぱり他のチーム、いいドライバーが揃っているので、うちは哲ちゃん、徹、(僕が)ショート(笑)。これでうちがポール獲っても、熊本の人は元気にならないと思うけど、元気になってくれないですよね、知らないし(笑)」

田中徹

「ちょっととっ散らかったところはあって、予期せぬアンダーとかもあって、そのへんちょっと悩んで、何周かに渡ってうまくまとめられなかったという感じだったんですが、まぁポールが獲れるからと相手のタイムを聞いて、もうやめようと入ってきました。もてぎでの感触、悪いイメージが今回、全然なくて、相性というんでしょうか、なんかタイヤがうまく使えている感じがします。で、忌々しい38号車(MUTA Racing TWS IS350)を下してやったぞ、という感じになっています(笑)。決勝ではとにかく3時間、行けるところまで行くしかないですね!」

 

(はた☆なおゆき)

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