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予選レポート
GT-R勢を寄せつけず、ARN SLS AMG GT3がポールポジションを奪う
富士スピードウェイを舞台に65台のエントリーを集め、現在の国内レースでは最長となる9時間レースで争われることとなった、スーパー耐久シリーズ第4戦「SUPER TEC」。その予選が9月3日(土)に行われ、ポールポジションを#8 ARN SLS AMG GT3の白石勇樹/佐々木孝太/山脇大輔/東徹次郎組が獲得した。
ST-4クラスで今季3回目のクラスポールをTOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86が獲得
今回も予選はST-4クラスとST-5クラスによる、グループ2からのスタートとなった。最初にアタックを開始したのは、#77 CUSCO with Key’s 86の山田英二と#86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86の松井孝允。松井のスリップストリームを使った山田が1分57秒685をマークしてトップに立ち、58秒017の松井を従えた。3番手は#27 D’station FINA BRZの伊橋勲が獲得した。
一方、ST-5クラスでは#69 BRP★J’S RACINGホンダカーズ浜松北みきゃんFITの大野尊久が2分5秒070でトップ。これに#4 THE BRIDE FITの柴谷純三が5秒397、#2ホンダカーズ野崎with CUSCO&FUJITSUBO FITの松田秀士が5秒976で続いていた。
Bドライバーのセッションでも、#77の木下隆之が#86の大嶋和也のスリップストリームを使いに行く。しかし、大嶋は2分57秒645を出してトップに立つが、木下は上回ることができず。そのまま大嶋はトップをキープし続けるかと思われたものの、ラスト5分のクリアラップをしっかり利用できた、#55 SunOasis AUTOFACTORY86の大井貴之が57秒592をマークして逆転。そして、ほぼ同時タイミングで、#13 ENDLESS ADVAN 86の小河諒が57秒825で3番手に浮上する。
タイム合算の結果、ST-4クラスのトップに立ったのは#86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86。これで第1戦、第3戦に続く今季3回目のクラスポールとなった。2番手は#77 CUSCO with Key’s 86で、3番手は#55 SunOasis AUTOFACTORY86が獲得。ブレーキ強化で期待のかかったS2000勢のトップは、4番手の#95 SPOONリジカラS2000だった。
ST-5クラスのBドライバーでは、#66 odula MAZDAデミオ15MBのヒロボンが2分5秒601でトップ。これに#4 THE BRIDE FITの相原誠司郎が2分5秒727が続いていた。一方、アタックラップにスピンを喫しながらも、#69 BRP★J’S RACINGホンダカーズ浜松北みきゃんFITの梅本淳一は、次の周に5秒932をマークして3番手につけ、大野とのタイム合算で2戦連続のクラスポールを奪うこととなった。
今季初ポールが相次いだグループ1
グループ1のAドライバー予選では、序盤に1分43秒246をマークした、#108 Direction 108 with CarGuy Ferrariの木村武史がしばらくの間トップにつけていたが、中盤に入って#8 ARN SLS AMG GT3の白石勇樹が41秒645で逆転。それから間もなく、#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rの内田優大が勝負に出るも、42秒541であと一歩及ばなかった。
#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、金曜日の専有走行最終セッションで燃料系トラブルで出火。エンジンルームを焦がしてしまうが、メカニックたちがほぼ徹夜で修復。開始早々は、アウト〜インを繰り返してチェックを行っていたが、アタックに耐えることを確認したところで攻めていた。
#22 Clearwater Racing with Mooncraft Carsのモック・ウェン-サンが、1分42秒917で3番手、#108 Direction 108 with CarGuy Ferrariの木村は4番手に留まった。
ST-1クラスでは、#777 D’station Porsche 991の星野敏が1分47秒504でトップ。そして、ST-2クラスは#20 RSオガワADVANランサーの下垣和也が52秒629をマークし、52秒859の#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの大澤学を僅差ながらも従える。3番手は#30 RSオガワEVOIXの福山英朗で53秒294をマークする。
ST-3クラスでは、#14 岡部自動車KYOSHIN195 Z34の小松一臣が、1分53秒786でトップ。これに#15 岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34の長島正明が54秒108、#34 assetテクノRC350の佐々木雅弘が54秒328、#62 DENSO Le Beausset RC350の嵯峨宏紀が54秒515で続いていた。一方、タイトルに王手もかかった#38 MUTA Racing TWS IS350の堀田誠は、55秒278で7番手に留まっていた。
Bドライバー予選で、しばらくトップに立っていたのは、#70 J-Fly Racing R8 LMS Ultraの平中克幸で1分41秒141をマーク.しかし、残り3分となったところで#22 Clearwater Racing with Mooncraft Carsの加藤寛規が40秒110を叩き出し、トップに立ったばかりかレコードタイムも更新! その直後に、#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rの藤井誠暢が40秒846、#8 ARN SLS AMG GT3の佐々木孝太が41秒024と、相次いで好タイムをマークするも、加藤にはあと一歩及ばなかった。
そしてタイム合算では、白石がマージンを作った#8 ARN SLS AMG GT3が今季初のポールポジションを獲得。#22 Clearwater Racing with Mooncraft Carsが2番手で、ポイントリーダーの#24 スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは3番手。なお、今回から採用されたウエイトハンデ制度で30kgを積んだ、#3 ENDLESS ADVAN GT-Rは7番手に留まっている。
ST-1クラスでは#777D’station Porsche 991の荒聖治も1分47秒850をマークしてトップ、もちろんクラスポールも獲得する。ST-2クラスでも#20 RSオガワADVANランサーの松本武史が51秒855マークしてトップで、こちらもまたクラスポールを、今季初めて獲得した。2番手も#59 DAMD MOTUL ED WRX STIの後藤比東至で52秒633をマーク、合算でも2番手に。なお、ここまで2連勝の#6 新菱オートDIXCELエボXは6番手に留まっている。
そして、ST-3クラスでは#38 MUTA RACING TWS IS350の阪口良平が、1分53秒181でトップにつけるも、合算ではクラス4番手に留まることとなった。2番手は#62 DENSO Le Beausset RC350の中山雄一で53秒332をマークするも、合算では3番手に。杉林健一が53秒531で3番手だった、#14 岡部自動車KYOSHIN195 Z34が合算でトップとなり、今季初のクラスポールを獲得した。合算のクラス3番手は#15 岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34で、注目の#35 SKT team motoyamaはクラス5番手から決勝に挑むこととなった。
ポールポジション(ST-Xクラストップ)#8 ARN SLS AMG GT3
白石勇樹
「もう、タイヤの美味しい期間が限られているので、そこでしっかりまとめるというのが僕の仕事だったので、それが今日はしっかりできたので良かったです。今まではセクターすべてまとめることができなかったんですけどね。あと、金曜日に大きくセッティング変更したのも効きましたね。Bドライバーがすごいタイムを出しているので、僕もあのぐらいのタイムは出したかったんですけど、結果的にはポールが獲れたので、今日の仕事はクリアできたかな、と思います。決勝が雨でも、うちのSLSは速いですから。ドライバーもみんな揃っているので、頑張ります」
佐々木孝太
「まず、前回からのインターバルに、チームがクルマをリフレッシュしてくれて、走り出しからすごく調子が良かったんですよ。セッティングの方向性が白石と合い始めて、4人とも意見が今回一緒だったので、セッティングも迷わず行けたので、予選はふたりともいい感じで行けたんだと思います。明日は雨のようですから、ポールからのスタートはかなり有利ですね。メルセデスはけっこう雨に強いので、どっちにしてもリスクを回避するという意味ではいい位置だし、チームのモチベーションを考えると、今回ポールが獲りたかったので、それはすごく良かったと思います」
ST-1クラストップ #777 D’station Porsche 991
星野敏
「今週のベストを予選で出せました、まずまずです。うちはピットストップが長いんですが、ミスしないようにして完走します。今回はうちだけではなく、もう一台いますけど、やり方によってはあんまり差がつかないので、本当にミスしないよう、頑張ります」
荒聖治
「先週、GTの予選は全然走れなかったので、今日は気持ちよく走れました(笑)。天気が明日、微妙ですけど、みんなで気持ちよく、いいペースで走りたいと思います。今回は久々にもう一台いて、タイムも近いですし、何気にプロが3人乗っていて、うちは僕だけなんです、プロは。まぁ、負けないように頑張ります!」
ST-2クラストップ #20 RSオガワADVANランサー
下垣和也
「予選は今回あんまり納得行く走りではなくて、ミスもあったんですが、一番のタイムでしたから結果オーライという感じでしたね。クルマが今までの3戦と比べたら一番って言えるぐらい決まってきたので、それでタイムが出たのかもしれません。決勝は長いので、壊さず、丁寧に行けば、いい成績が残せると思います。そろそろ勝ちたいです」
松本武士
「トラブルも出る気配は全然なく、練習日からクルマはスムーズに動いてくれているので、このまま9時間の決勝もクルマをいたわりながら。天気も崩れそうなんで、そのへんの準備もどんどん進めていって、このまま何事もなければ、楽しんで走れて勝てるのかな、と思っているんですけどね。9時間もあるので、何が起こるかわかりませんけど、気を緩めず、もっとぶっちぎっていくぐらいのつもりで行こうかと思っています。そろそろ勝たせてもらいたいですね。富士も2011年から買っていないので、久々に小川さんに優勝をプレゼントしたいと思うので、決勝も頑張ります」
ST-3クラストップ #14 岡部自動車KYOSHIN195 Z34
小松一臣
「1周で終わらせたかったんですが、決勝は9時間なので。なんですけど、タイヤが来なくて2周行っちゃったのが、ちょっと残念かな。1周目はこれもう、途中でダメだから無線で『もう1周行かせてくれ』って言ったら、『いいよ』って、案の定タイムが出ていなくて、もう1周行ったらタイムがポンと出ましたが。ただ、思った以上に、路面温度がこんなに高かったのに、タイヤが来なかったのは想定外でしたね。Bドライバーのアタックでタイムが上がったのは、たぶん路面温度の違いだと思うんですけど。決勝はもう、うちらは自信があるというか、信頼性のあるクルマなので、淡々と行けば結果はついてくると思います。逃げ切ります!」
杉林健一
「Aドライバーがトップだったので、これは無理しないでタイムを揃えればいいかな、と思っていったら、まぁまぁいいタイムが出たので、もうやめようと。周りがタイム上げちゃったんですけど、トータルで合算すればポールだっていうのが見えていたんで、無理しませんでした。まぁ、結果オーライですね。この調子で、決勝も行きます」
ST-4クラストップ #86 TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86
松井孝允
「僕も大嶋くんも結果は2番手なんですけど、両ドライバーの合算でポールが獲れたので、それはすごく良かったです。チャンピオンシップのポイントも1ポイントつくので、決勝は長いので、まず完走というところを含めて、そうしないとチャンピオンシップでかなり不利になっちゃうので、とにかく完走目指して。予選は予選で、決勝に向けてミーティングして、もっとよくしてもらって決勝に挑みたいと思います。今日の自分の走りはセクター3で水が出ていて、それでもあのタイムなので、そこは大嶋くん頼みになっちゃったんですけど、しっかり結果出してくれたので、本当にチームプレイですね」
大嶋和也
「このチームに助っ人で来て、昨日急きょBドラ予選でアタックしてくれと言われて、なんとか貢献できればいいな、と思っていたんですけど。走りとしてはシフトミスとかもあったんですけど、まずまずのアタックになりました。予選よりも決勝を意識して、ずっとガソリンをいっぱい積んでロングランをやってきたので、決勝になればしっかり作戦も立っていますし、問題なく行けるかな、と思います」
ST-5クラストップ #69 BRP★J’S RACINGホンダカーズ浜松北みきゃんFIT
大野尊久
「思ったとおり、なんとか頑張ってレギュラーのふたりでポールが獲れました。タイム的にはちょっと気温が上がっちゃったので、本当は4秒台に入れたかったんですが、まぁ、いいタイムなんじゃないでしょうか。僕らが得意なのは決勝なので、きっちりと、エンジニアの話を真面目に聞いて、しっかり走りきろうと。頑張ります」
梅本淳一
「ハァ〜って感じです。実はアタック周にコカコーラコーナーで大スピンしちゃって、頭真っ白になってしまいました。その次の周、なんとか……。大野がマージンを稼いでくれたので、無事ポールを獲れました。前回は窪田投入で鈴鹿はポール獲れましたけど、まぁ2連続、どないやねん、って(笑)。ちょっと焦りましたね、僅差だったし、やらかしていましたから。当たらなくて良かったです。決勝はもう、敵はディーゼル(デミオ)だけ。雨が降ったらねぇ。僕たちは晴れて欲しいんですよ、スピードレースでウサギのように逃げていきたいですから。今回は4人とも5秒台で揃えられると思うので、できれば晴れて欲しいなぁ」
(はた☆なおゆき)
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